備付け書類

警備員教育実施簿のエクセルテンプレートを無料ダウンロード|記入例つき

運営・編集:ケイビログ編集部

🔧 この記事に関連するツール

教育実施簿テンプレートを作成する

「教育実施簿はエクセルで作っていいのか」に結論から答えます

「教育実施簿 エクセル」で検索してこの記事にたどり着いた方は、おそらく次のどちらかの状況だと思います。紙の帳簿を今からエクセルに切り替えたい、あるいはこれから警備業を始めるにあたって様式を一から作るのが手間で、既製のテンプレートを探している——。この記事では、教育実施簿をエクセルで作成・管理してよい法的根拠、記載しなければならない項目、そして立入検査で指摘されない記入例までをまとめます。

結論から言うと、教育実施簿は紙である必要はなく、エクセルなどの電子データで作成・保存して問題ありません。ただし「エクセルなら何でもよい」わけではなく、警備業法施行規則が定める記載事項と確認欄を満たしていることが前提になります。市販の汎用テンプレートをそのまま使うと、この記載事項が抜け落ちて立入検査で指摘を受けるケースが少なくありません。

教育実施簿とは何か、根拠条文をおさえる

教育実施簿(きょういくじっしぼ)とは、警備会社が実施した警備員教育(新任教育・現任教育)の実績を記録し、営業所に備え付ける法定書類です。根拠は警備業法45条と、その委任を受けた警備業法施行規則66条1項6号です。同条1項には教育実施簿を含め全部で8種類の書類の備付けが定められており、教育実施簿はそのうちの一つという位置づけです。

混同しやすいのが「教育計画書」との違いです。教育計画書(施行規則66条1項5号)は年度が始まる前に立てる予定表、教育実施簿は教育を行うたびに書き足していく実績の記録です。書き方の詳細は教育計画書の記事にまとめていますが、この記事では実施簿(実績側)に絞って解説します。

教育実施簿に必ず入れるべき7項目

施行規則66条1項6号は、教育実施簿に年度ごとに記載すべき事項を次のとおり定めています。

No記載事項エクセルの列イメージ
1教育を実施した年月日実施年月日
2教育の内容教育事項(基本教育・業務別教育の項目)
3教育の方法講義/実技訓練の別
4時間数実施時間数
5教育を実施した場所実施場所
6実施者の氏名実施者氏名
7対象となった警備員の氏名受講した警備員の氏名

さらに条文は、これら7項目について指導教育責任者および実施者が「誤りがないことを確認する旨」を付記することも求めています。つまり列を埋めるだけでは足りず、確認欄(署名欄・確認印欄)を様式に組み込む必要があります。ネットで見つかる汎用の「教育記録表」テンプレートは、この確認欄が抜けていることが多く、そのままでは施行規則の要件を満たしません。

自社で今使っている様式がこの7項目と確認欄を満たしているか不安な方は、まず教育時間チェッカーで自社の隊員に必要な教育区分・時間数を確認したうえで、実施簿の列と突き合わせてみることをおすすめします。

エクセルで作ってよい根拠:施行規則67条

「紙で綴じて保管しないといけないのでは」と心配される方もいますが、施行規則67条により、66条1項の書類に記載すべき事項が電磁的方法で記録され、必要に応じて電子計算機その他の機器で直ちに表示できる状態であれば、その電子記録をもって書面に代えることができます。したがって、エクセルやクラウドサービス上で教育実施簿を管理し、立入検査の際にパソコンの画面表示や印刷で提示できるようにしておけば、紙のファイリングは不要です(この論点は電磁的記録に関する記事でも詳しく扱っています)。

記入例:新任教育・現任教育を1行ずつ埋めてみる

言葉での説明だけでは実感がわきにくいので、具体的な数字で記入例を示します。

現任教育の記入例(1号警備・一般の隊員) 一般の警備員の現任教育は、毎年度(4月1日〜翌3月31日)基本教育+業務別教育を合計10時間以上行う義務があります(施行規則38条5項の表1項)。仮に営業所に在籍する警備員が5名なら、年間で 10時間 × 5名 = 延べ50時間分の実施記録を教育実施簿に積み上げる必要がある計算になります。1回の教育で全員が受講できるとは限らないため、実施簿の「対象となった警備員の氏名」欄で、誰がいつ何時間分を受けたかを個人単位で追える形にしておくことが実務上のポイントです。

新任教育・実地教育の記入例 新任教育のうち業務別教育は、一定の上限までなら実地教育(現場でのOJT)で代替できます(施行規則38条3項備考)。たとえば教育計画上の業務別教育時間数が6時間の場合、代替できるのは2分の1にあたる 6 ÷ 2 = 3時間までです(30分未満の端数は切り捨て、30分以上1時間未満は1時間に切り上げ)。実地教育で代替した時間も「教育の方法」欄に区別して記載し、通常の講義・実技と合算して時間数を管理する必要があります。実地教育で代替できる上限の考え方はこちらの記事でも整理しています。

汎用テンプレートと専用テンプレートの違い

検索すると、警備業以外の業種でも使える汎用の「研修記録エクセル」がヒットしますが、そうした様式には次の弱点があります。

  • 施行規則38条の教育事項(基本教育5〜3項目・業務別教育5〜6項目)があらかじめ入っていないため、自分で条文を見ながら転記する必要がある
  • 指導教育責任者・実施者の確認欄が設けられていない
  • 新任教育と現任教育で必要な事項が違う点が反映されていない

自社の状況を確認したい方は、警備員教育実施簿テンプレート(エクセル対応・無料)を使うと、年度と警備業務の区分(1号〜4号・機械警備)を選ぶだけで、施行規則38条の教育事項が行に並んだ状態のCSV(エクセルで開けます)が出力されます。実施年月日・時間数・実施者・受講した警備員の欄を教育のたびに書き足していけば、そのまま条文の要件を満たした実施簿になります。

保管期間と、よくある勘違い

教育実施簿は作って終わりではありません。施行規則66条2項により、教育実施簿(および教育計画書)は当該年度が終了した日から2年間、営業所に備え付けておく義務があります。ここでよくある勘違いを整理します。

  • 「教育した年から2年」ではなく「年度が終了してから2年」:たとえば2026年度(2026年4月〜2027年3月)に実施した教育の記録は、2027年3月31日を起点として2年間、つまり2029年3月末までの保管が必要です。
  • 免除区分でも記録は必要:検定合格や指導教育責任者資格による免除・軽減(現任教育の免除・軽減)は「教育時間の短縮」であって「記録の省略」ではありません。免除された隊員についても、免除の根拠(保有資格の種別など)を確認できるようにしておくと立入検査対応がスムーズです。
  • 名簿との二重管理:警備員名簿にも教育の実施状況(実施年月日・内容・時間数・実施者氏名)を記載する必要があります(施行規則66条1項1号ロ)。教育実施簿と名簿の記載が食い違っていると指摘の対象になるため、どちらか一方を更新したら他方も揃える運用にしておきます。

エクセルで複数の隊員・複数年度を横断して管理していると、この転記漏れや時間数の集計ミスが起きやすくなります。教育記録をクラウドで一元管理し、警備員ごとの累積時間と法定必要時間の不足を自動で把握したい場合は、14日間の無料トライアル(クレジットカード不要)でケイビログを試すこともできます。エクセルの手作業を残したまま併用することも可能です。

自社で対応する手順(チェックリスト)

  1. 現在の様式が施行規則66条1項6号の7項目+確認欄を満たしているか確認する
  2. 満たしていなければ、教育実施簿テンプレートで年度・業務区分を選び出力する
  3. 教育を実施するたびに、実施年月日・時間数・実施者・対象の警備員をその都度記入する(後日まとめての記入は記録の信頼性を下げるため避ける)
  4. 指導教育責任者と実施者が内容を確認し、確認欄に記名する
  5. 教育計画書に記載した予定時間と、実施簿の実績が乖離していないか年度末に突き合わせる
  6. 当該年度終了後2年間、エクセルファイルを紛失・上書きしないよう保管場所を決めておく

よくある質問

Q. 教育実施簿はエクセルで作成・保存してよいですか?

はい、認められています。施行規則67条により、66条1項の書類に記載すべき事項が電磁的方法で記録され、必要に応じて直ちに表示できる状態であれば、書面に代えることができます。立入検査時に画面表示または印刷で提示できるようにしておいてください。

Q. 無料のエクセルテンプレートはどこで手に入りますか?

このサイトで、年度と警備業務の区分(1号〜4号・機械警備)を選ぶだけで施行規則38条の教育事項が入った教育実施簿テンプレート(エクセル対応・無料)を出力できます。ダウンロード登録や会員登録は不要です。

Q. 教育実施簿には何を書けばよいですか?

施行規則66条1項6号により、実施年月日・教育の内容・方法・時間数・実施場所・実施者の氏名・対象となった警備員の氏名の7項目と、指導教育責任者および実施者による確認の付記が必要です。

Q. 教育実施簿の保管期間はどれくらいですか?

当該年度が終了した日から2年間です(施行規則66条2項)。教育計画書も同じく2年間の備付けが必要です。

Q. 教育実施簿と教育計画書はどちらも必要ですか?

はい、目的が異なるため両方必要です。教育計画書は年度開始前に立てる予定表(施行規則66条1項5号、年度開始30日前までに備付け)、教育実施簿は実施した教育の実績を記録するもの(同項6号)です。両者の記載内容が対応しているかを年度末に確認しておくと、立入検査での説明がしやすくなります。

まとめ

  • 教育実施簿は紙である必要はなく、施行規則67条によりエクセルなどの電子データで作成・保存できる
  • ただし記載すべき7項目(実施年月日・内容・方法・時間数・場所・実施者氏名・対象警備員氏名)と、指導教育責任者・実施者の確認欄を満たしていることが前提
  • 汎用テンプレートは教育事項や確認欄が抜けがちなので、施行規則38条の教育事項があらかじめ入った専用テンプレートを使うと転記の手間と記載漏れを減らせる
  • 保管期間は当該年度終了後2年間(施行規則66条2項)で、「教育した年」ではなく「年度が終わった日」が起点になる点に注意する
  • 複数隊員・複数年度のエクセル管理で集計ミスが増えてきたら、クラウドでの一元管理も選択肢になる

個別の様式や記載内容が施行規則の要件を満たしているかの最終的な判断は、詳しくは管轄の都道府県公安委員会(警察本部の生活安全部局)や顧問の社会保険労務士にご確認ください。2026年時点の規定に基づいて解説していますが、警備業法施行規則は改正されることがあるため、最新の条文はe-Gov法令検索でご確認ください。

この記事の内容をツールで確かめる

教育実施簿テンプレートを作成する

参考にした一次情報

関連記事